ZABADAKとか新居昭乃さんとか、幻想的な女性ボーカルを好きな方は多いでしょう。
でも例えば「好きな音楽はどんな感じなの?」と聞かれると、「え~民族音楽っぽくて…でもけっこうポップで…」みたいな答え方しかできずに困ってしまった経験はありませんか?
そんな時に便利な言葉を文筆家/編集者の中川大地さんが発案されています。
それが今回の記事のテーマである「幻想浮遊系」です。
遊佐未森、ZABADAK、上野洋子、新居昭乃、坂本真綾などに代表される、ファンタジックな作風や「妖精ボイス」を特徴とするJポップアーティストの傾向。アニメやゲームの主題歌やサントラ、イメージアルバムに起用されることも多く、そのファン層にはオタク率が高い。他方、楽曲的にはアイルランド等の民族楽器系の音源や、プログレ的な構成、変拍子、打ち込みサウンド等を多用し、特にアニメ、ゲーム系のオタクではない高度な音楽マニアからの支持も強い。
まずはこの記事を読みましょう。
評論「『幻想浮遊系』ポップの時代」全長版 - 暁のかたる・しす
そこで、その考察の第一歩として、まず彼女らの詞曲と声音の傾向を正確にとらえつつ、「ああ、ああいう人たちのことか」と一聴してイメージできる呼び名として「幻想浮遊系」の語を提案したい。等身大サイズの関心をライトファンタジー的に歌う遊佐未森、プログレ的な感性から民族音楽的ルーツにまで遡り高踏的なハイファンタジーのテイストをもつZABADAK(やそこから「のれん分け」した上野洋子)、あくまで生々しい心情や現実の対象化の仕方が幻想的・浮遊的に聴かれていた鈴木祥子、そして「和製ファンタジー」のアニメ化の歴史において欠かせない歌い手である新居昭乃。
この記事では、ジャンルの歴史や定義については深追いしません。
代わりにここに挙げられていない人や、現在の「幻想浮遊系」アーティストを紹介するつもりです。
(誰か詳しい方は歴史とかどういう風に影響しあってたのかとかまとめてください!)
とりあえず幻想浮遊系ってどんななの?
まずは中川さんの記事でも挙げられているZABADAKや新居昭乃さんの曲を聞いてみましょう。
ブログのタイトル的に谷山浩子さんを扱わないとおかしいよね
中川さんの記事は「幻想浮遊系の元祖」と扱われているのが谷山浩子さんです。
その割にあまり紙面が割かれてないというか、すぐに話題が終わっちゃってますヽ(^o^;)ノ
実は現在までずっと活動を続けており、その影響は大きいんじゃないかと勝手に想像してます。
(この間活動40周年を迎えました)
まずはある意味彼女を象徴するような曲、"意味なしアリス"です。
不思議の国のアリスというテーマ、幻想的…というよりナンセンスな歌詞。
他にもジブリのゲド戦記やコクリコ坂から関連楽曲の作曲しています。
他には、アニメけいおん!の平沢唯役で有名な豊崎愛生さんへの曲。
これもちょっとナンセンスな感じの歌詞ですね。
中川さんの記事で挙げられていない方
「幻想浮遊系」の記事の中で挙げられていないのが意外、という方を紹介します。
まずはさねよしいさ子さん。
次は伊藤真澄さん。
あずまんが大王の主題歌などで、上野洋子さんと共作されてましたね。
「幻想浮遊系」から同人音楽へ
中川さんは幻想浮遊系と森ガールをつなげた記事を書かれてますが、
(森ガールと幻想浮遊系~「森ガール」の元祖は遊佐未森か!? - 暁のかたる・しす)
現在の「幻想浮遊系」は同人音楽界隈で盛り上がっているように思います。
同人音楽とは、アマチュアのミュージシャンによる同人活動なのですが、
ちゃんと説明するのは大変なので次の記事を参考にしてください。
参考:同人音楽とは (ドウジンオンガクとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
例えば霜月はるかさん。
そこはかとないプログレっぽさがZABADAKの系譜といえるかもしれません。
Ar Tonelico 2 EXEC_SPHILIA/. with lyrics
また、ちょっと毛色が違うかもしれませんがlove solfegeなど。
せっかくなので4/24に発売する新譜の試聴動画を(同人ではなく商業でのアルバムですが)。
民族音楽ではなく、クラシック音楽をポップにアレンジしたような楽曲が多いです。
どちらかというとEccentric Operaに近いかもしれません。
『Imperial Arc/love solfege』全曲試聴クロスフェード
ついでにEccentric Operaのボーカルでもある書上奈朋子さんの曲も貼っときましょうね。
ちょっと話は脱線しちゃいますけど。
Kakiage Nahoko - Staff of Comfort
あと、霜月はるかさんとも交流が深い山本美禰子さん。
幻想的なロックバンドジギタリスでも音楽活動されている方です。
この曲"Falling, The Star Light"は同人ではなく、ゲームに提供した曲です。
Atelier Rorona Visual Art Book - 1 - Falling, The Star Light ~Waltz~
あとは同人音楽を語るに外せないSound Horizonにもそれっぽい曲が多いです。
例えばこの曲はZABADAKの某曲の影響が色濃く感じられます。
(メジャーデビュー後の楽曲ですが)
現在の幻想浮遊系アーティストの活躍
ぱっと思いつくのでそういう雰囲気を持っているのがKOKIAさん。
造語による歌詞の曲もあり、現実離れした、幻想的な雰囲気があります。
魔法少女まどか☆マギカで注目された声優の悠木碧さんにも要注目です。
彼女のアルバムには新居昭乃さんが大きく関わっており、直系の幻想サウンドが聞けます。
魔法少女まどか☆マギカで思い出しましたが、Kalafinaもそうかもしれません。
というより、梶浦由記さんのサウンド全般(See-SawとかFictionJunction)を含めて考えちゃってもいいかも。
…なんだかとりとめのない記事になっちゃってしまいました。
しかも、YouTubeの動画を貼りすぎてめちゃくちゃ重くなってしまったかも。
万が一、気になる音楽を探すときの参考にしてもらえたなら嬉しいです。
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