今私は小さな魚だけれど

ちょっぴり非日常な音楽を紹介するブログです

【今週のまとめ】 @AltPressJP に「シアトリカル」なバンドの特集記事

ALTERNATIVE PRESS JAPANに『着々とシーンに押し寄せる「シアトリカル」の波』という記事がアップされていました。パンクやエモのシーンで活躍するシアトリカルな―例えば退廃的で演劇的な要素を持った―バンドが紹介されています。

QUEENファンとしては、近年のシアトリカルなバンドの特集記事は非常にありがたいですね。この記事では、哀愁のあるエモーショナルなメロディーのバンドが多く、こういった楽曲を好むヘヴィーメタルファンにも読んでもらいたい記事ですね。

2013年から海外の音楽系webサイト等でもジワジワとその形容詞を見る事が多くなってきた。元々QUEENを始めとしたレジェンド達も「ロック・オペラ」なんて形容されたLiveを多く行ってきたわけだが、それと極めて近しいながら、よりそこに本格的な世界観や音を入れ込んだバンド達が徐々に出てきた。2014年はまた、そんなサウンドを持ったバンドや、そんなサウンドを取り入れたバンドが出てくる気配がプンプンするので、少しまとめておきます。

1曲目に紹介されているSet It Offというバンドの「Partners in Crime」。

待望の来日も果たし、見たもの心に爪痕を残すほど素晴らしいパフォーマンスを行ったポスト・マイケミ最右翼。ワルツやシンフォニックといった音楽的要素をゴシックかつ圧倒的なキャッチーさと融合する。

Set It Off "Partners in Crime" Official Music Video

ところで、エモやパンクシーンにかぎらず、こういったバンドってたまに見かけますよね。記事内でも「【シアトリカル】とはいっても決して音楽のジャンルではなく、あくまで世界観や表現方法の一つ」と言われている通り、他のジャンルで同様のアプローチをとっている音楽はいます。

たとえばアヴァンギャルドゴシックメタルとして知られるUnexpectもシアトリカルな雰囲気があります。いきなりヘンテコなの出しちゃってアレなんですけど。

Unexpect - The Quantum Symphony

こういうバンドが知りたければ緑川とうせいさんの特集ページを読むといいと思います。プログレッシブ・ロックバンドのMAGMAとかも挙げられてます。

「シアトリカルなバンドには正装が多い」という話も書いてました。

ちなみにVocalがスーツっていうかベスト着ている率が高すぎるのは狙った訳ではありません(笑)。恐らくこの世界観を演出するのには最良の衣装なんでしょうね。そういう見方で探してみても面白いかもしれません。

シアトリカルなのかどうかは分かりませんが、正装を着ているということでイギリスのブラッケンドプログレデスメタルAkercockeを思い出しました。既に解散しているようで、私も詳しくは知らないのですが。

Akercocke 'Axiom' Music Video

サーカスみたいな曲展開のポストハードコアThe Venetia Fair

The Venetia Fair "A Man Like Me" Official Video

元記事の最後に「日本にもこういうバンドが現れたら~」みたいな話が載ってますが、日本にはこういうエモバンドってなかなかいないんでしょうか?私自身はdustboxあたりに、(演劇的ではないものの)シアトリカルなバンドと共通する雰囲気を感じるのですが。

ここに挙げたのは既にそういったサウンドや世界観を持ったバンドですが、今後この【シアトリカル】を自分達のサウンドに取り込んだり、歩み寄るバンドが出てくる可能性も。来年発表されるMemphis May Fireの新作等も、メンバー曰くその方向だと。真偽はいかに。個人的にはもっともっとこういうバンドが出てきたら面白いと感じている。中々この風土がないから難しいとは思うが、ここ日本からもそういったバンドが出てくるとより面白くなるだろう。

dustbox "Riot" (ライオット)

あとはSound Horizonの物語音楽に影響を受けたオタク系音楽にも似たようなものがあるかもしれません。エモといえるかどうかは分かりませんが、シンフォニックな要素はあります。

少女病(蒼白シスフェリア) - 瓦礫の終音