2000年1月17日、新宿LOFT/PLUS ONEで「ナードコア大感謝祭!」が開催されています。出演者はレオパルドン、DATゾイド、カラテクノ、シャープネル、IMIphu、232COMIT、C-TYPE、セーラーチェインソー、急行。当時の出演者一覧はLOFT/PLUS ONEの公式スケジュールから確認できます。
この周辺を調べてみると、出演者の多くは1990年代末から2000年代初頭の公式・本人サイトを確認できました。とくにSHARPNELSOUNDのリンク集には、「鬼畜急行」「C-FACTORY」「TOYLabel」「レオパルドン秘密基地」「ゾイド穴」など、当時のナードコア周辺サイトがまとまって掲載されています。このリンク集では、C-FACTORYについて「C-TYPEさんのページ」、TOYLabelについてはカラテクノ、BUBBLE-B、Traffic932が関わるサイトとして紹介されており、当時のナードコア周辺の人間関係やサイト間のつながりを知る資料でもあると思います。
当時のナードコア系アーティストのサイトをInternet Archiveを参照して探して…、と思っているのですが、さすがに一度でそこまで調べきれないので、列挙するまでとします。
「毒電波」とナードコア
「電波ソング」「電波音楽」という言葉そのものとは別に、ナードコア周辺では早い時期から「電波」や「毒電波」に近い語彙が音楽と結びついていました。
DJ SHARPNELは2001年の作品『S.E.X. -Sound of EXtreme-』に「ドクデンパ」という曲を収録しています。同じ作品にはC-TYPEによる「ワタシはメイド[洗脳調教MIX]」も収録されており、「電波」「洗脳」といった、後に電波ソング周辺でも頻繁に現れる語彙がナードコア側ですでに音楽表現として使われていました。※SHARPNELSOUNDによる『S.E.X. -Sound of EXtreme-』紹介より
もちろん、「ドクデンパ」がそのまま後年の「電波ソング」というジャンル名にどれだけつながったかまではわからないため、今後の調査テーマの一つです。
「ナードコア大感謝祭!」出演者の当時のサイト
| 出演者 | 当時確認できるサイト | 確認状況・出典 |
|---|---|---|
| SHARPNEL | SHARPNELSOUND 2000年保存 | 確認。2000年5月時点の保存あり。現在もSHARPNELSOUND公式サイトが存在する。 |
| レオパルドン | レオパルドン秘密基地 1998年12月保存 | 確認。1998年時点ですでに存在。この保存ページにはSHARPNEL、DATゾイド、IMIphu、232COMIT、カラテクノ、C-TYPEなど同時代のナードコア勢も登場する。 |
| DATゾイド | ゾイド穴 Wayback一覧 | 確認。home4.highway.ne.jp/datzoido/。SHARPNELSOUNDのリンク集にも「ゾイド穴」として掲載されている。 |
| カラテクノ | KUROOBI 黒帯 2000年保存 | 確認。2000年前後のカラテクノ側サイト。 |
| カラテクノ/TOYLabel | TOY LABEL未来館 1999年5月保存 | 確認。1999年時点で存在。SHARPNELSOUNDのリンク集にもTOYLabelへのリンクが掲載されている。 |
| C-TYPE | C-FACTORY Wayback一覧 | 確認度高。SHARPNELSOUNDのリンク集が「殺人ヨットスクールでおなじみ、C-TYPEさんのページ」として www.gulf.or.jp/~cmsk/ にリンクしている。 |
| 急行/QKO | 鬼畜急行 Wayback一覧 | 確認度高。SHARPNELSOUNDのリンク集に「鬼畜急行 鬼畜DJ@あやしいわーるど!」として掲載されている。 |
| IMIphu | 未特定 | 「ナードコア大感謝祭!」への出演はLOFT/PLUS ONE公式スケジュールで確認できる。また、1998年のレオパルドン秘密基地にも出演名があるが、当時の本人サイトは未特定。 |
| 232COMIT | 未特定 | 出演はLOFT/PLUS ONE公式スケジュールで確認でき、1998年のレオパルドン秘密基地にも名前が見える。独立した当時サイトは未特定。 |
| セーラーチェインソー | 未特定 | 「ナードコア大感謝祭!」出演はLOFT/PLUS ONE公式スケジュールで確認できるが、1990年代末から2000年頃の本人サイトは現在のところ未特定。 |
この一覧を見ると、「ナードコア大感謝祭!」の出演者は単に同じイベントに集まっただけではなく、互いのサイトをリンクし合うウェブ上のネットワークも形成していたことが分かります。とくにSHARPNELSOUNDのリンク集と1998年のレオパルドン秘密基地は、そのネットワークを復元するうえで重要な資料です。
おまけ
ざっと見たり、ついでに検索ヒットしたりで気になるのが以下の通り。
- TOY LABELのリリースの中に「TOY-014 妨害電波新聞社 / v.a.」というのがある
- レオパルドンのサイトの中に「オタクとテクノ」という戦記(日記?)がある
- 2007年の「なんで電波ソングってテクノ調のものが多いのだろう」という匿名ダイアリーに、電気グルーヴからナードコア、電波ソングという歴史の推測がある(※今回の調査スコープではなかったけど一応)
- ゾイド穴の音楽レビューがほぶらきんなどのナゴム系だったり、人生のビデオに(後にプレ電波ソングとも呼ばれることも多い)きどりっこソロライブの話があったりして面白いです
あとやっぱりムネオハウスについてのブログはヒットしました(お世話になっております)。
underdefinition.hatenadiary.jp
316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日:2010/01/11(月) 17:14:04 ID:QnuXAICf0
90年代ナードコアは"他人とネタが被ってる"時点でもうダメ。能なし、パクリ扱いだった。
だから他人と同じネタを使う事はほとんど無かったし、誰もやってない新しいネタを見つけるのが当然だった。
あー、たしかに2ch以降の、たとえば電波ソングのノリは「他人とネタが被っている」をあまり気にしてないですね。INMU KINGみたいに単に語録を引用するような曲は、当時の世代は作らない気がしていて、かなりノリはそれ以降で変わってる気がします。