今私は小さな魚だけれど

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ウルトラespはオタク文化の「電波」歌詞の初出なのか?

1998年のセンチメンタルグラフティというゲームに永倉えみるというキャラがいて、「ウルトラesp」というキャラクターソングを歌っています。

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永倉えみるというキャラについてはこちらの記事を読んでください。

sg-fan.net

注目すべきは、その歌詞に次のようなフレーズがあることです。

恋の電波を
Pi・Po・Pa・Pi・Po
あなたに届ける

電波ソングの起源について現状分かること 」に書いた通り、1996年に「雫」というゲームでいわゆるオタクの世界で「電波キャラ」というものが生まれて、その後に電波ソングというジャンルの呼称が生まれていると私は考えています。この曲は1998年5月の曲で、「毒電波」的なものから明るいものに生まれ変わっている過程だと言えるかもしれません。

というわけで、「電波を届ける」というものを明るいメッセージとして使っている歌詞の初出が「ウルトラesp」なんじゃないかという仮説を立てて調べてみました。

結論

1998年以前から、ラジオ番組のテーマソングなどでこういうニュアンスの曲がたくさんありました!というわけで棄却です!調べた内容はこちらです。

  • 小森まなみ「HERTZ~電波の天使たち~」(1980年代末〜90年代初頭、ラジオDJ曲) → 「電波は魔法よ」=電波=人をつなぐ明るい力。
  • JUDY AND MARY「RADIO」(1994、J-POP) → 「声は電波にノッテ」「想いを届けに」=電波で届けるを明示。
  • 筋肉少女帯「ワダチ」(1994) → 「電波のシャワー 降りそそげ」=直接“届ける”ではないが、電波が広く届く明るいイメージ。
  • 折笠愛高田由美「電波の海原」(1995/11/22、『秘密の天地無用!アニラジテーマ) → 「電波の海原 ちょいと乗り越えて」「あなたの お部屋に」=電波で部屋に届ける。
  • 永倉えみる「ウルトラesp」(1998/05/30、『センチメンタルグラフティ』キャラソン) → ESP(超感覚)モチーフ中心。
  • 國府田マリ子「世界中のポスト」(2000、声優アーティスト) → 「気持ちを電波にのせるよ」「届くといいな」=電波に乗せて届けるを明言。
  • MOSAIC.WAV「We Love “AKIBA-POP”!!」(2004) → 「みんな〜!電波びんびーん!?」=電波を発信・受信するメタ語として明るく使用。

特に、天地無用!のラジオ番組で、ラジオ番組らしく「電波」が曲名にも入っています。少なくともオタク分野でも、ラジオ番組などで「電波」というテーマが使われていたみたいですね。

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JUDY AND MARYのRADIOも、まさにラジオ番組をテーマにした楽曲だと思います。

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こういう表現がもともと世間一般でありふれていて、オカルト趣味のキャラのespのメタファーとして「電波を発信」みたいな感じで使われた、と見るのが自然ですね。ただし、「感度良好どうぞ」って言う歌詞もあるから、むしろラジオというよりアマチュア無線なのかもしれません。

ChatGPTは筋肉少女帯の曲を「直接“届ける”ではないが、電波が広く届く明るいイメージ」って言ってるけど、これは毒電波そのものだと思いますw

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これ以降の年代や、他のアーティストに手を広げても面白いと思っていて、

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2008年のアニメ「ネットゴーストPIPOPA」。

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宇宙パトロールルル子のEDテーマ曲などがあります。

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まとめ

少なくとも「雫」以前の1995年からラジオ番組の主題歌で「電波を届ける」という内容の歌詞が使われていて、永倉えみるの「ウルトラesp」はそのニュアンスを踏襲したものだと言えそうです。

こういう明るいキャラに対して「電波」という言葉が使われ始めたのは初出なのかもしれません。そのあたりはもっと探る必要がありそうです。