今私は小さな魚だけれど

ちょっぴり非日常な音楽を紹介するブログです

使える音楽紹介アカウントを始めるガイドライン

Twitterで音楽を紹介したい方に向けた記事です。

音楽を紹介するコツや参考になるアカウントなどをまとめていきます。

特に音楽紹介botを運営する方向けの記事ですが、bot以外のアカウントやサイトも紹介しています。

以前も似たような記事を書きましたが、さらに補完&具体的に書いています。

また、Twitterに限らずブログなどの運営にも役に立つかもしれません。

出来る限りわかりやすくまとめましたが、どうしても個人的な私見は入っています。

話半分にして、ご自分にとって役立つところだけピックアップしてください。

Twitterで音楽を紹介することの意義

意義っていうと大げさですが、Twitterで音楽を紹介する趣旨について。

これはまず、ジャズ名盤botさんの記事が参考になります。

約76000フォロワー(2013年2月現在)の最大手の音楽紹介botです。

音楽はYouTubeで聴けば十分か?: Twittbot Music Archive

この記事の中で、ジャズ名盤botさんは次の3点を言及しています。

  1. インターネットによって効率的に音楽の発掘が行えるようになった。
  2. ただし、現状では多くの音楽ファンは従来のマスメディアしか利用していない。
  3. 良質な音楽や面白い音楽を紹介し、音楽の幅を広げるきっかけを提供したいと思い音楽紹介botを作った。

また、音楽キュレーション(情報を収集しまとめること)についても触れています。

一部の批評家の意見ではなく、実際に試聴する手助けをすることが大事だということでしょう。

この"キュレーション"という点で興味深いアカウントをひとつ。

独特な音色が特徴の楽器"メロトロン"を主題にした音楽紹介botです。

70年代のプログレッシブロックで使われた楽器ですが、↑のように意外な楽曲でも。

このように、楽器を軸にして音楽の幅を広げるきっかけを作ってくれます。

また、"メロトロン"に関する情報やネタツイートの紹介も行なっています。

同様のアカウントに変拍子の楽曲を紹介&情報提供する変拍子botも参考になるでしょう。

また、音楽紹介botではありませんが、プログレ ツイッタ情報交換も参考になります。

こちらはブログ記事の紹介やリツイートを主に行なっているアカウントです。

他には、DIR EN GREYのライブBGMを紹介するbotジョジョの元ネタを紹介するbotなど、

単なる音楽ジャンルとも違うまとめ方をしているアカウントもあります。

参考:楽器別・コンセプト別音楽紹介botまとめ | 今私は小さな魚だけれど

リクエストについて

ジャズ名盤botさんは"マスメディアが取り上げない良質な音楽を紹介"という論旨ですが、

少なくとも私は普段そんなこと考えて運営しているわけではありません。

私は、新しい音楽の情報を集めることを目的に運営しています。

そのために、ラジオ番組のように曲のリクエストを募集しています。

自分の知識外の音楽も集められ、ついでにフォロワーで盛り上がって一石二鳥です。

ただし、botの定期ツイート以外に手動で動かすことになるのでちょっと面倒。

例えばジャズ名盤botでは曲の募集はしておらず、そのジャンル毎の自動返信のみ。

私のアカウント以外だと重音楽botニャル子 邦ロックbotなど、

ジャンルの制約が比較的ゆるいアカウントが多いようです。

アカウントの説明文にリクエストを募集している旨を明記しましょう。

また、リクエスト方法(リプライかDMか等)も説明しておくと良いです。

参考:Twitter 歌謡ロックbot | 今私は小さな魚だけれど

もちろんリクエストを募集する欠点というか面倒なことはあります。

「○○な雰囲気が好きだから××をお願いします!」みたいなリクエストだと嬉しいのですが、

人によっては慣れてくるとアーティスト名と曲名だけのリプライを送ってくるようになります。

話はそれますが、私が最初に音楽紹介botを思いついたのは、

お題に合ったマンガを募集するハッシュタグを利用している方がきっかけです。

なんだかラジオ番組みたい。

 ↓

同じ事をすれば面白い音楽が集まるんじゃね?

 ↓

自分がいない間はbotを利用しよう。

という発想でした。

一方的に紹介するのより、ワイワイやってるほうが楽しそうだったので。

この記事も、音楽の話しをする、好きな曲を紹介する人が増えれば面白そうだから書いています。

例は少ないですが、同じようにハッシュタグを使って盛り上げることもできるかもしれません。

他にはジャズ名盤botさんの「#jazzm」というハッシュタグもあります。

ただしこちらは非公式RTされたツイートくらいしかありませんね…。

フォロー返しについて

基本的にはフォローしてくれた人にフォローを返す必要はありません。

自動でフォローを返す設定にしていると、いつの間にか多数のスパムにフォローされていることも。

ただし、リクエストを募集しているアカウントの場合はフォロー返ししたほうがいいかもしれません。

ダイレクトメッセージ(DM)や非公開アカウントからのメンションを受け取るためには、

そのアカウントをフォローしている必要があるためです。

自分のアカウントがスパムDMに感染することは絶対に避けましょう。

参考:「OAuth」とは 日本のユーザー襲った“Twitterスパム”の正体 (1/2) - ITmedia ニュース

曲の紹介文章、ジャンルタグ

単純にアーティスト名と曲名、動画サイトのURLだけでも良いのですが、

やはりそれ以外に説明があったほうが分かりやすいです。

思わずリンクをクリックし、他の人に話したくなるような文章だとなお良いです。

キャラbotに特徴的でインパクトのある紹介をされるアカウントが多いです。

参考:音楽系キャラbot&なりきりアカウントまとめ | 今私は小さな魚だけれど

欠点はやはり文章を一曲一曲考えるのが非常に大変なこと。

その場合でも、ジャンルや国籍などのタグをつけるとちょっと分かりやすいかもしれません。

他には歌詞をつけてツイートしているアカウントもあります。

クライアント、手動ツイートなど

botの作成でオススメはtwittbot.netEasybotterです。

twittbot.netはWeb上のbot作成サービス、Easybotterbotを動かすためのプログラムです。

twittbot.net(などのbot作成サービス)

利点:プログラミングの知識が必要ない

   サーバーが必要ない

   定期的なツイート(毎週月曜10時など)の設定が楽

欠点:登録できるツイート700個に制限されている

   URLを含むツイートを一気に登録できない

   ※ただし、課金するといくつかの制限が解除できる

Easybotter(などの自作プログラム)

利点:ツイート数などの制限がない

   自由にプログラムを書き換えられる

欠点:多少の知識は必要(配布サイトに従えばそれほど難しくはない)

   サーバーが必要

twittbot.net(旧twitter ボットジェネレーター)でのbotの作り方は以下を参照。

参考:音楽botの作り方~Twitterで好きな音楽を紹介しよう~ | 今私は小さな魚だけれど

私は元々twittbotを利用していましたが、Easybotterに乗り換えました。

ツイート数の制限に引っかかったのと、プログラムで動かすのが楽しそうだったからです。

また、twittbotは1アカウントごと月500円で、さくらサーバーが月500円であるため、

複数アカウントがある場合はサーバーを借りたほうが安上がりです。

そこまでやらずとも、twittbotは無料でも(ツイート数制限を除けば)使い勝手が良いです。

また、無料サーバー&cronを探してEasybotterを設置するという手もあります。

細かい話だと、Easybotterは文字コードのせいで「♡」などの文字が使えません。

また両方を併用し、例えば午後10時の定期ツイートのみtwittbotという手もあります。

そして、botだからといって全てプログラムする必要はありません。

例えば「バレンタインデーにちなんだ曲を流そう!」などの場合は手動が楽です。

またリクエストを受け付ける場合はやはり手動での対応がほとんどになります。

ヘッドフォン少女トオルの再生履歴や私のFemalePopなどのアカウントはほぼ手動です。

リクエストやその時期にちなんだ曲の紹介などをやりやすいです。

また、YouTubeのリンク切れを心配しなくていいという利点もあります。

こうなるとbotではなくサブアカウントというべきかもしれません。

ただ、個人的なアカウントに比べて気軽にフォローされやすいと思います。

手動で動かすにはTweetDeckJanetterなどのクライアントが便利です。

これらは複数アカウントに対応しており、例えば同時に複数のアカウントのリプライを確認できます。

投稿頻度・登録ツイート数について

意外に悩んでしまうのが、botの投稿頻度です。

現在は悶絶音楽botは5時間に1曲、電波ソングbotでは6時間に1曲投稿しています。

私自信が複数botをフォローしているため、これ以上頻度を増やすと見づらく感じます。

5時間間隔なのは、24時間で割り切れる間隔だと毎日同じ時間で面白くないから。

6時間間隔は毎晩12時にツイートするのが時報っぽくてかわいいからです。

強い根拠があるわけではありませんが、参考になると嬉しいです。

また、それに関連して登録ツイートについての話。

登録ツイートが多くなると、同じツイートが回ってくるまでの時間が長くなります。

例えば電波ソングbotは約1200曲登録しており、1日4曲だと1周するのに約300日かかります。

300日も経つと前回のツイートを誰も覚えていないため、こんなに必要ありません。

ある程度登録曲がたまったら、内容の充実やリンク切れチェックに力を注ぐべきでしょう。

(リンク切れチェックのツールについては後に書いています)

私の場合、botでのツイートは忙しい時期に忘れられないためだと割り切り、

リクエストされた曲の紹介や手動での紹介に注力すべきじゃないかと考えています。

その方が話題に合った曲の紹介や、興味を惹くツイートができそうです。

ただし、これは"bot"という名前にはそぐわないでしょう。

ちゃんとしたプログラミングができるなら、雨の日に雨の曲を流すくらいはできそうですが。

YouTubeの聞かれ方について

私はずっとパソコンでの動画再生を想定していましたが、最近はそれだけではないようです。

特に、ちょっとした空き時間にスマホを使って再生している人が増えているように感じます。

私自身、電車に乗っている間などにAndroidで気になる動画を再生してみることも多いです。

だからといって特に何か変える必要があるかは分かりません。

ただし、一部のYouTubeニコニコ動画は携帯端末で再生できないため、

理想としてはチェックしたほうがいいかもしれませんが面倒ですね。

名前について

当然ですが、アカウントはどんな音楽を紹介しているのか分かりやすい名前にしましょう。

「○○(ジャンル名)bot」という名前のアカウントが多いです。

ただし、人によって分け方が異なるジャンルの場合、批判を受けることも多々あります。

例を挙げると、"変拍子bot"が「変拍子に聞こえるけど実は変拍子ではない曲」を紹介したとき、

鬼の首を取ったように「変拍子じゃないよ」「いや、おれには変拍子に聞こえないなあ」とか

ツッコミをする人がわんさかわんさか現れました。

(私には細かいことにしか思えないのですが…)

その結果、変拍子bot変拍子(とか)botと名前を変えてしまいました。

おそらく管理者さんは「変拍子ファンが話題にしそうなこと全般」をイメージしていたと思いますが、

フォロワー(の一部)は名前の通り変拍子の曲のみの紹介を期待していたのでしょう。

このように、わかりやすい、インパクトのある名前を使うと思わぬツッコミを受けることがあります。

もちろん批判の中には役に立つものもあります。

最終的には自分で取捨選択してわかりやすいアカウントを目指しましょう。

ブログ等との比較・連携

Twitterなら、自分のペースで1曲ずつ聞けるし、リプライ等でどんどん質問できます。

ただし、どうしても情報のまとまりが悪く、情報をまとめて紹介するには向いていません。

また、Twitterに比べてブログは読者を増やすのが難しいように思います。

情報をまとめたブログ記事を書いて、Twitterで紹介するといいとこ取りができます。

また、リクエストをTogetterNAVERまとめでまとめて記事にする方法もあります。

参考:中東メタル特集 - Togetter

ブログ記事でアカウントを紹介していれば、ブログからもフォロワーが増える!

と思って色々試している段階です(今のところそれほど芳しくありません)。

余談ですが、ブログは夜(20~22時前後)、お昼時(12時前後)に紹介すると見てくれる人が多いようです。

8tracksYouTubeプレイリストで紹介する方法もあります。

特にYouTubeプレイリストは同じアーティストで固めて紹介できるので分かりやすいかも。

また、日本語のブログは外国人にみてもらうことはほとんど無理だと思いますが、

TwitterYouTubeを使って紹介することならなんとかなります。

現にThrashMetalBotBlackMetal botなどは海外のフォロワーも多いようです。

他者との関わりやクラスター、コミュニティについて

当たり前ですがTwitterではアカウント単独ではほとんど影響力はありません。

情報源や音楽を教えてくれるパートナーや協力者がいると、想定外の音楽を知ったり楽しいです。

"うまくいっている"アカウントは大抵仲のいい人どうしの繋がりがあり、

お互いに参考にしあったり、面白い音楽の情報を共有したりしています。

音楽紹介botのフォロー/フォロワーのネットワークの上でもクラスターが出来あがっています。

特に面白いのがキャラ系の音楽紹介botクラスター。

同人関係の人が多く、各々が得意なジャンルを紹介しあってる感じです。

普通は似たようなジャンルの人でグループができるのですが、それを越えたやり取りがあります。

その中でも面白いコンセプトのアカウントがヘッドフォン少女トオルの再生履歴

他のアカウントの紹介をリツイートして、ちょっとした+αを紹介することもあります。

(私のアカウントもよく紹介してもらってます)

最初からマニアックなジャンルではなく、もっと身近な話題で音楽を扱っています。

そのため非常にとっつきやすく、いつの間にか知らないジャンルまで手を出してしまいます。

もちろん音楽アカウントどうしだけでなく、例えばよくリクエストしてくれる人だとか、

感想を言ってくれる人だとか、近い音楽にめちゃくちゃ詳しい人などもいます。

そういう人と良好な関係…というとカタいですが、仲良くしておくと助けになってくれます。

ただし、その助けになってくれるような協力者を見つけるのは難しいです。

トオルさんのアカウントが参考になるとは思いますが、コンセプト的に難しい場合もあります。

とりあえずチャーミングな愛されキャラのアカウントを目指すべきなのでしょうか。

また、素晴らしいアカウントを作っても、ある程度フォロワーがいないと見つけてもらえません。

自分の個人的なアカウントのフォロワーさんに協力してもらうなどしましょう。

(最初にある程度まで知られることが一番むずかしい気がします)

私(@takeshi0406)に言ってもらえれば、↓のような記事で紹介できるかもしれません。

参考:メタラーにおすすめな音楽紹介botまとめ | 今私は小さな魚だけれど

さらに突き詰めて、同じ音楽が好きな人を集めたコミュニティの繋がりを作れるとさらに良いです。

これは、英語圏電波ソングブログ~電波の世界~ Denpa no Sekaiさんが参考になるでしょう。

日本語のどのサイトよりも細やかに電波ソングについての情報をまとめているブログです。

電波ソング同人音楽の情報は、当然ながら普通なら英語ではほとんど出回りません。

そんな中でそれらの音楽を紹介し、萌えやかわいいが好きな海外のオタクに広く支持されています。

非常に熱心で充実した内容に惹かれる日本人の読者も多く、私もよくCDを買う参考にさせて頂いています。

このように「どんな人」に「何」を紹介したいのかハッキリすると非常に強力です。

ニコニココミュニティ発祥のボカロメタルさんも参考になるかもしれません。

このアカウントではヘヴィメタル×ボーカロイドな楽曲を紹介しています。

有名なヘヴィメタルも絡めて紹介し、ボーカロイドからメタルが気になった人にも優しい仕様です。

自分のアカウントがどんな人にアピールし、どんな関わりを持ちたいのか考えましょう。

アフィリエイトについて

リンクを作成する手間が増えるのでオススメはしません。

Amazonアソシエイトで紹介曲の収録アルバムを紹介するのが一般的です。

利点:ちょっとしたお金が入る

   クリック数などで聞いてくれてる人の数が把握できる

   同時に買われている商品が参考になる

欠点:手間が増える

   アフィリエイトを嫌う人も多い

   ツイートの文字数が増えてしまう

リンク切れチェック

長くbotをやっていると、登録しているツイートのリンク切れが発生します。

フォロワーさんに報告してもらうのもありですが、ツールを使うともう少し楽になります。

私はリンク切れカッターというツールで定期的にチェックしています。

こんな感じでブログ上にアップして、そのページを指定してチェックしています。

ただしYoutubeは大丈夫なのですが、ニコニコ動画には対応していません。

もっと良い方法を知っている方がいらっしゃれば教えてください。

その他

色々書きましたが、最初から完璧にしなくても運営していればなんとかなります。

他のアカウントの面白い紹介方法などはガンガンパクリましょう。

まとめ

私は基本的には最初に紹介したジャズ名盤botさんの記事と同じ意見です。

音楽はYouTubeで聞くだけでは十分ではないし、紹介してるのもきっかけ作りのためです。

あの記事に書いてあることはほとんど100%正しいと思います。

ただ、私の場合もっと身近な動機から始まっています。

誰かがその人の思う「素晴らしい音楽」を一方的に紹介することよりも、

色々な人が自分の好きなものを持ち寄ってしゃべくりあったほうが楽しいでしょう。

そのために、このブログでは他の方のアカウントや記事を紹介しています。

この記事を書いたのも、そういう方に少しでも役に立てたら、と思ったからです。

また、私の好きな(参考にしている)アカウントをちゃっかり紹介しているので、

気になるものがあったらフォローしてみてください。