現在、電波ソングの起源について分かっていることは次のようなことです。
- 「電波ソング」という言葉は、おそらく『雫』の発売以降の1996年〜2000年に生まれた
- ただ、1996年以前にも電波ソングの特徴を備えた曲が存在し、初期は「萌え歌」「痛曲」など表記ゆれしていたようだ
- そのため、音楽ジャンルとしての「電波ソング」の発生(少なくとも影響を与えたジャンル)はもう少し遡れるかもしれない
そのため今回は、長崎みなみさんに楽曲提供していた「中ノ目有輝」さんについて調べ、その音楽ジャンル的な起源を探ろうとしています。現在確認できている限りでは、最初期のインターネットの情報では長崎みなみさんが大きく取り上げられている印象で、コミュニティ内や後続のアーティストに影響を与えていたのではないかと考えているためです。中ノ目有輝さんや、影響を与えたアーティストを調べることで何か分かるかもしれません。
また、今回はテーマではありませんが、私は「電波ソング」ジャンルが生まれたのはアダルトゲーム(エロゲー)のコミュニティではないかと考えていたのですが、音楽ジャンルとしてはそうではない可能性があります。例えば1999年のProject Angel Wingの萌え歌ランキングでは宍戸留美さんが取り上げられています。
ただ、今回は目的に沿った情報は手に入りませんでした。また、中ノ目有輝さんは2005年に既に亡くなっていて、いろいろな人に惜しまれていたことが分かりました。
中ノ目有輝の『軍事機密だ!!』 ~IT'S A TOP SECRET!!~
主題からズレるのですが、「主題歌「妖魔バスターマチコ」(uckey featuring 仙道マチコ)他BGM多数の作・編曲をやってます。」という記述を見つけたのですが、リンク先の楽曲がインターネット・アーカイブにも保存されていませんでした。
「音楽格納庫 」にはいろいろ残っていますね。火事場泥棒っぽいですが、聞いておきましょう。
ニコニコ大百科
主に2000年代初頭より、PCゲームの主題歌・挿入歌、劇中BGMなど、シリアスなバラード調の曲から、いわゆる「電波ソング」まで幅広く手がけた。フェアリーテール花月組(現F&C)による「鏡の中のオルゴール」シリーズ、すたじおみりす作品(主に「がっちゅみりみり放送局」「鉄腕がっちゅ!!」など)、声優の長崎みなみがボーカルを担当した『MEGA・みなみん』シリーズのプロデュースおよび楽曲提供も行い『大佐』の愛称で親しまれていたが、2005年5月27日急逝。死因については諸説あるものの、遺族の強い意向により現在も正式には明らかにされていない。
2005年に亡くなっているのですね…。Twitter上でも惜しんでいる方が何人かいらっしゃいました。
たまにごくたまにまれにコンビを組んでいた中ノ目有輝のことを思い出す。あれから早8年半、本当に早いもので8年半。8年か、随分経ったものだ。思い出してはときどき悲しくなるんだ。元気にやっているだろうか?やつのことだからふざけてとてもまじめにふざけてやっているんだろうな、そう考える。
— k1tic (@k1tic) December 24, 2013
タイムシフト予約とやらを初めてしてみました(^^; RT @ruca777: 告知解禁。0527にここでなにかが!中ノ目有輝の記憶→http://t.co/M5aPenvZ 拡散して下さい!みんなに大佐を見てほしいです 。 #大佐
— さーら@木更津 (@_salla) May 23, 2012
Amazonの2014年のレビュー
友人中ノ目有輝の力作だと思う。
これがプロとしてはじめてのだったのかな?ドラムのリフなど彼そのものだし、(ずんだかだかだん)
ギターの音は当時買ったJVね、JVサウンド、
コード進行はお気に入りの80年代歌謡曲で、明から暗へのコード進行も素敵。
合いの手も掛けられるように作られているし、かなり練られているのがわかる。なんていうか、それを伝えられなかったが心残り。心残りがあるとすれば。

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トリビュートライブの情報
トリビュートライブの告知で、「影響を与えたアーティスト」みたいな情報はありません。
きこうでんみささんのブログ。
『不可視防衛隊 すくらんぶるフレイサーズ』のキャスト
軍事機密だ!!<中ノ目 有輝>
音楽と効果音を担当していただいています。
こちらで、本人ホームページのリンクが見つかりました。
LLDONの個人的趣向
現在鬱病治療中のみなみおねいさん。
ずっとコンビを組んでいた作曲家の大佐こと中ノ目有輝氏がお亡くなりになりました。
江古シス時代から、おねいさんの魅力を引き出す曲をプロデュースしていただいた貴重な方でした。精神的に不安定なおねいさんを支えてくれるべき人が逝ってしまった今、おねいさんの心情を思うと辛くなります。
中ノ目氏の冥福と、おねいさんの一日も早い回復を祈っております。